日蓮聖人の言葉~花は根にかえり~
私たちはこの4月28日を、日本における「法華宗開宗の日」と位置付けています。
各地域や各寺院ではそれぞれのやり方でこの「開宗の日」を迎えておられることでしょう。
私も法華経読誦とお題目をお唱えし、開宗の日を迎えました。
その時にお読み上げした日蓮聖人の言葉が、題名の「花は根にかえり」であります。
「花は根にかえり、真味は土にとどまる。この功徳は故・道善坊の聖霊の御身にあつまるべし。」
上記の一節は日蓮聖人が師匠の故・道善坊に捧げた「報恩抄」という書物に書かれたものです。
日蓮聖人はこの言葉の中で「花が咲いているのは根っこのお陰。私の善い行いは私を育ててくださった師匠の功績なのです。私の積んだ善い功徳は師匠の聖霊に集まるのです」と師に対する感謝の念と温かい想いを書き記されました。
(不肖私も師である父親の供養をする時は必ずこの一文を読み上げます。写真の朱扇は師の晋山時の記念品です)
この文章をさらに突き詰めていくと、自分の善い行いは師匠だけでなく、親や家族や恩師や友人や知人など、自分を育んでくれた周りの人達の功績なんだと気付かされます。
「花は根にかえり」の言葉、これからも大事にしていきたいと思います。合掌